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作品を観たり、聴いたり、読んだり、作ったりしています。

長谷川等伯 京都巡礼の旅③

11月3日(日)三日目
智積院
なんと3日連続の来場。受付の女性に顔を覚えられてしまった。
朝イチ9時前、会場前に到着。「先にお庭を見て行きなさい、宝物殿はまだ掃除中、ゆっくり見て行きなさい」とのこと。長谷川等伯の作品を観に巡っていることを話すと、それまでは何だか出張中のサラリーマンの暇つぶしか、と思っていたような態度が変わり、何だか巡礼中の人に対するように恭しく?、手を合わせられてしまった。等伯の本物の作品はなかなか観られないとのことだ。
言われたとおり庭をゆっくり眺める。ぼーっと、久しぶりにゆっくりできた。
宝物殿に行く。身体が少しづつ馴染んできた感じ。作品の受け手は、あまり長時間、集中して観るものでも無いのではないかと思い始める。長時間、集中するのは作り手だけで良い。受け手は心静かに愉しめば良い。
光と影。
国宝がガラスの衝立も無く常設展示されてる。もしかすると、いつまでこの状態で見る事ができるか、わからないな。
人が作った最高峰の作品の幾つかが、こんな風に、衝立はあるもののガラス張りでも無く、とても恵まれた状態で見ることができる。そんな貴重な機会のひとつであることは間違いがない。
9時過ぎから10時20分頃まで鑑賞。
 

京都国立博物館
平常展示館は立替中で、2014年春開館。陶磁器展のみということで、パス。また来るぞ
 

知恩院
山門 特別公開
国宝 山門二層内部
アメリカの電気自動車、テスラの試乗会があった。非常に残念ながら、試乗は時間があわず。テスラという車自体は電動ということを除いても素晴らしい、大きなディスプレイを配置した社内のデザインや、リアに後ろ向き!に配置したチャイルドシート(最初はスペース効率のみを追求した馬鹿げたレイアウトだと思ったけど、後から、ドライブに小さな子どもを連れて行く状況を考えると、コロンブス的な凄いアイデアだと関心)内燃機関は過去の遺物だと思っている私にも、電動駆動ということを除いても、今、唯一欲しいと思える自動車はテスラである。いまさら内燃機関とかダサイでしょ
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山門の頂上まで急な階段で上がる。中は中ホールのステージくらいの大きさか。入り口は遮光カーテンで光を遮っており、薄暗い中に釈迦、十六羅漢、天井画があり、すごい迫力。密教のような妖しい雰囲気。天井画は五面あり、中央の龍は狩野探幽が18歳の時に1人で描いたとのこと。脇には鰐(まから) シャチホコのモデル、が描いてあった。 
うちは浄土宗。知恩院に来るつもりは全くなかったけど、ここに来たのも、亡くなったおばあちゃんのお目こぼしだろうか。
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このブログを書いている今は2014年2月になってしまったけれど、桃山時代の好きな絵師の絵画を見るために大枚はたいて京都に出向く、なんとことを実際にやってみて、そんなささやかなことが後の自分にとって大きな影響を及ぼした、というか、そもそも、自分がやりたいことを実行すること以外のことになんの意味があろうか、という、忘れかけた当たり前の教訓を思い起こさせてくれた、そんな小さな旅でした。